こんにちは、空の巣ナースKAZUHAです。
看護師歴20年、バツイチシンママ、そしてマッチングアプリ歴……言いたくないけど、まあまあ長いです(笑)
今日は、わたしがアプリで出会った男性の中で、今も忘れられない人の話を書こうと思います。
彼女ができた話、というか……わたしが、彼の背中を押した話、かもしれない。
長くなるけど、最後まで読んでほしいな。特に、「今さら自分には無理」って思ってる50代の男性に。
最初のメッセージは、びっくりするほど地味だった
マッチングアプリで、タカシさん(仮名・当時52歳)とマッチングしたのは、ある冬の夜勤明けのことでした。
プロフィール写真は、自撮りじゃなくてどこかの公園で誰かに撮ってもらったっぽい、ちょっとぎこちない笑顔の写真。
趣味の欄には、「YouTubeとか、Netflixとか、見てます。趣味というほどのものはないかも」
……正直、最初は「ちょっと地味かな」と思いました。ごめんなさい、本音で書きます(笑)
でも次の瞬間、ふと手が止まったんです。
「趣味というほどのものはないかも」
この一言。
普通、みんな盛るじゃないですか。「読書・映画鑑賞・料理」みたいに書いておけばいいのに。この人、正直なんだな。それだけで、わたしはいいねを押してました。
最初のメッセージはこうでした。
「マッチングありがとうございます。こういうアプリに不慣れで、何を書いていいかわからないのですが、よかったらお話しさせてください」
飾りがない。スマートでもない。でも、なんかじんわりくる誠実さがあった。
看護師として20年、人の「本音と建前」を毎日見てきたわたしには、この言葉が「作られたもの」ではないことが、すぐにわかりました。言葉と感情が一致している人の言葉は、短くても重さが違う。
「自分なんか、相手にされないと思ってました」
何度かメッセージを重ねて、タカシさんはぽつりぽつりと話してくれました。
仕事は都内で個人事業主として続けてきた。結婚はしていない。友達は少しずつ疎遠になっていった。休日は基本、ひとり。
「なんでアプリ、始めたんですか?」と聞いたら、
「正直に言うと、友人の結婚式の写真をSNSで見て……なんとも言えない気持ちになったんです。羨ましいっていうより、気づいたら自分が何も積み上げてこなかったような気がして」
わたし、このメッセージを読んで、夜勤後のくせに目が覚めました。
「何も積み上げてこなかった」なんて、そんなことないのに。でも本人にとっては、それが正直な感覚なんですよね。52年間、自分なりに一生懸命生きてきたはずなのに、「自分には何もない」と感じてしまう瞬間が、人生にはある。
「自分なんか、女性に相手にされるわけないと思ってましたよ」
そう続けたタカシさんに、わたしはこう返しました。
「タカシさん、聞いていいですか。今、わたしに正直な話をしてくれてるじゃないですか。それって、すごく貴重なことですよ。女性が本当に怖いのは、飾ってる男性なんです。正直な人って、ちゃんと伝わりますから」
これはお世辞ではありません。看護師として、本当にそう思っています。
患者さんが「怖い」「不安だ」と正直に言えた瞬間、わたしたちナースはその人により深く関われるようになります。強がっている人には、どこまでも届かない。本音を出せた瞬間から、本当のケアが始まる。恋愛も、きっと同じです。
看護師から見た「惹かれる50代男性」の共通点
ここで少しだけ、わたしの専門家目線(笑)で話しますね。
わたし、アプリ歴そこそこあって、看護師仲間ともよく話すんですが、「50代男性に惹かれる瞬間」って、実はかなり地味なんです。
自分の弱さを、言語化できる人。相手の話を、最後まで遮らない人。「ありがとう」「ごめん」が、ちゃんと言える人。見栄を張らない人。自分の生活を、淡々と丁寧に送っている人。
看護師って、日々、人の「本音」に触れる仕事じゃないですか。患者さんの「怖い」とか「不安」とか「情けない」とか。だから飾った言葉に、敏感なんです。逆に、等身大の言葉に、ものすごく反応する。
タカシさんは、この全部を持ってた。ただ、自分では全く気づいていなかっただけで。
NLPで言う「リミッティング・ビリーフ(思い込みの制限)」という概念があります。「自分には無理だ」「自分には魅力がない」という思い込みが、現実を見る目をフィルタリングしてしまう状態です。タカシさんの「自分なんか相手にされない」という感覚は、まさにこのリミッティング・ビリーフでした。
でも現実は、彼はすでに十分な魅力を持っていた。ただそれに気づけていなかっただけ。
「会いましょう」が言えない50代男性へ
タカシさんとのメッセージは、2週間ほど続きました。
毎朝、仕事に出る前にメッセージが来て。「今日も頑張ってください、体に気をつけて」って。
看護師に「体に気をつけて」って言ってくれる人、意外と少ないんですよ(笑)。医療職だからって、自分の体は後回しにしがちなわたしたちに、そういう一言をかけてくれる人は、本当に相手のことを思っている人だと思う。
でも、なかなか「会いましょう」が出てこない。
わたしのほうから聞いてみました。「今度、お茶でもどうですか?」
返信は10分後。
「えっと、正直に言っていいですか。めちゃくちゃ緊張してます。でも、はい。ぜひ」
「めちゃくちゃ緊張してます」
この一言で、わたし、ちょっとニヤってしちゃいました。かわいいな、って(笑)
50代の男性が「緊張してます」って正直に言える、それって実は相当の勇気なんですよ。カッコつけたくなるじゃないですか、本当は。それを、しなかった。
NLPで言う「コングルーエンス(一致性)」——言葉と内側の感情が一致している状態。タカシさんは、緊張していたから「緊張してます」と言った。ただそれだけのことが、言葉の重さを作ります。
初めて会った日のこと
待ち合わせは、駅のスタバでした。
タカシさんは、5分前に来てました。紙袋を持って、少しそわそわしながら。
「これ、なんか持ってきた方がいいかと思って……でも花はおかしいかと思って、お菓子にしました」
渡されたのは、ちょっと有名なクッキーの缶。
わたし、内心「やば、かわいい……」ってなってました(笑)
花じゃなくてクッキーにしよう、という判断の裏に、「相手に気を使わせたくない」という配慮があったことが、すぐわかった。大きな花束を渡されたら、帰り道が大変だし、「受け取った手前断りにくい」という空気も生まれる。それをちゃんと考えていた。
話してみると、タカシさんは口数は多くないけど、聞き上手で。
わたしが仕事の話をすると、「大変ですね」じゃなくて、「それって、どんな気持ちになるんですか?」って聞いてくれるんです。
看護師って、いつも人の話を聞く側で、自分の感情を聞いてもらうことって、意外と少ないから。その質問が、じんわり嬉しかった。
「どんな気持ちになるか」——これ、NLPで言う「感情への関心」です。「何をしたか」ではなく「どう感じたか」に興味を向けられる人は、相手の世界に本当に入ろうとしている人です。
帰り道、わたしは少しだけ背中を押す言葉を置いてきました。
「タカシさんって、思ってたより全然いい人だから、自信持っていいですよ。本当に」
3ヶ月後、タカシさんから連絡がきた
わたしたちはその後も友人として連絡を取り合っていたんですが、3ヶ月ほどして、タカシさんからLINEが来ました。
「KAZUHAさんに報告があって。別のアプリで、また使ってみたんです。そしたら、同じ年代の女性と出会えて……今、付き合い始めたところです」
わたし、「やった!!!」って、夜勤室でひとりガッツポーズしました(笑)
「あの時、KAZUHAさんに『正直な人ってちゃんと伝わる』って言ってもらって、それからは飾るのやめたんです。そしたら、楽になった。楽になったら、うまくいきました」
この言葉が、すごく嬉しかった。
飾るのをやめた。楽になった。うまくいった。
この順序が、すべてを物語っていると思います。「うまくやろう」とするより、「正直でいる」方が、結果的にうまくいく。それは、恋愛に限らない話かもしれない。
最後に、あなたへ
この記事を読んでいるあなたが、もしタカシさんと似たような場所に立っているなら、一つだけ言わせてください。
「遅い」なんてことは、ない。
でも、もっと正確に言うと、
「遅くたって、いい。」
早くなくたっていい。スマートじゃなくていい。趣味がなくたっていい。友達が少なくたっていい。
クッキーの缶を、そわそわしながら持ってきてくれる人が、「また会いたい」と思ってもらえないわけがないから。
あなたの正直さは、武器です。あなたの不器用さは、魅力です。
それを知っている女性が、今日もどこかで、アプリを開いていますよ。
KAZUHAでした。

